革ジャン考察

コロナウイルスの影響で、不要不急の外出自粛が続いてますね。

僕もこの週末は、近所にちょっとした買い物へ行くくらいで基本的に引きこもってます。

そんな状況ですが、引きこもっているからこそ時間も有り余ってますし、こういう時だからこそブログ更新出来るので前から書こうと思っていた、少し気合い入れたエントリーで更新します!

今回も前回に引き続き、革ジャンについてお話ししようかと思いますがお付き合いください。

 

革ジャンについて前回のエントリーでいくつか種類があるとお話ししましたが、基本的にここでお話しする革ジャンはバイク乗りが着る革ジャン、いわゆる「ライダースジャケット」と呼ばれるモノを前提に話を進めていきます。

また、ライダースジャケットは大雑把に分けて、前合わせが二重になっている「ダブル」と、前合わせが二重になっていない「シングル」の2種類ありますが、ここでは「ダブル」の革ジャンに絞って(シングルは1着しか持ってなくて、すぐに売っちゃいました…)15年程しか革ジャン着ていない若輩者がお話します。

 

まず、ダブルの革ジャンについては基本的に下記の2種類に分けられます。

・アメジャン

・ロンジャン

 

これがそれぞれどういうモノなのかと申しますと、

・アメジャンは「アメリカ仕様の革ジャン」

・ロンジャンは「イギリス(ロンドン)仕様の革ジャン」

アメリカもんかイギリスもんかの違いなんですね!

超大雑把に分けてますが、基本的にダブルの革ジャンはこの2種類の形を元に作られています。

では、1つずつ説明していきます。

 

まずはアメジャンについて。

特徴は以下の4つになります。

・ボックス型のシルエット

・短めの着丈

・フロントベルトが付いている

・太めのアームホールとアクションプリーツ

 

僕の持っている革ジャンの写真で説明します。

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シルエットは基本的に角張ったボックスシルエットで、着丈も短めになってます。

フロントベルトは、より身体にフィットさせるために付いているものと思われますが、僕はアメジャン着ててフロントベルトを閉めた事は一度もありませんw

そして、アームホールは太目に作られていて、袖の後ろの部分にアクションプリーツと呼ばれる折りひだを付けて、スムーズに腕や肩を上げられるようになっています。

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何故こういった仕様なのか?

前回のエントリーで、ライダースジャケットはバイクに乗る際に色々と都合が良くなるよう機能的に作られていると書きましたが、このアメジャンにもその理屈は当てはまります。

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アメジャンは、こんなバイクに乗る人向けのジャケットになります!

写真で挙げた映画のイージーライダーがとてもわかりやすい例ですが、アメリカで作られたバイクと言えばハーレーダビッドソンのような腕を上げて、足を前に投げ出すスタイルがメインです。

極端に腕を上げないとハンドルを握れない、過激なカスタムを施されたバイクもたまに見かけますが、こういうバイクだと基本的に腕を上げて乗るので、前述したようなアクションプリーツがついていないと窮屈な事から、アクションプリーツがついたのだと思われます。

つまり、アメジャンと呼ばれる革ジャンは、アメリカのバイクに乗るのに適している革ジャンだからそのように呼ばれているんです。

 

代表的なブランドはショットやバンソンで、これまたいずれもアメリカの会社です。

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スタイリッシュさは少し欠けますが、武骨で男らしい印象ですね!

先程写真にあげた僕が持っている革ジャンは、ショットのワンスターなので、アメジャンになります。

あと、アメジャンには肩の部分にエポレットと呼ばれる肩章が付いていて、ワンスターと呼ばれる革ジャンには両肩にそれぞれ一つずつ星が付いているのですが…

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僕のワンスターは右肩の星が外れてしまって、文字通りワンスターになってしまっています(^^;;

 

続きましてロンジャンについて説明します。

特徴は以下の5つです。

・縦長のシルエット

・長めの着丈

・細めのアームホール

・サイドに付いたベルト

・ボールジップ

 

もう手元には無いのですが、以前持っていたロンジャンの写真で説明します。

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シルエットは、先程説明したアメジャンより縦長のシルエットで、着丈も長くなっています。

アメジャンと比べるとスリムでスタイリッシュな雰囲気ですね!

細めのアームホールも、スタイリッシュさに拍車をかけています。

そして、ロンジャン最大の特徴がボディサイドにベルトがある事と、ジッパーがボールチェーンになっている事です。

それは何故か?

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ロンジャンはこういったバイクに乗る人向けに作られています。

昔のイギリスでは、ロンジャンを身にまとった若者が夜な夜なカフェに集い、店のジュークボックスにコインを入れて曲が始まったらスタート、曲が終わるまでにカフェに戻る公道レースが普通に催されていたそうです(今考えると危険ですね…)。

そんなバイク乗り達が乗るバイクは速く走るためのカスタムを施されていて(カフェレーサースタイルと呼ばれています)、アメリカのバイクとは真逆の前かがみな姿勢で乗るバイクがほとんどだったそうですが、そういったバイクに乗るとアメジャンではジップやベルトのバックルがバイクのタンクに当たり、傷付いてしまいます。

そうならないように、ロンジャンはベルトがボディサイドに付いていて、ジップも先端が丸いボールチェーンになっているのです。

細かい所では、袖を絞るジップもアメジャンですと手首側にありますが、ロンジャンではやはりタンクを傷付けないように手の甲側に配置されています。

また、前かがみになる事で腰が露出しないように、着丈が長く設計されています。

つまり、アメジャンもそうですが、ロンジャンもイギリス仕様のバイクに乗るのに適している形なので、そのように呼ばれているのです。

代表的なブランドはルイスレザーで、ライトニングというモデルが一番有名で定番です。

先程あげたロンジャンも、ライトニングの形や仕様をコピーしたモデルです。

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ヒロトはライトニング似合うな〜!

なかなか高価で、しがないサラリーマンではなかなか買えない高嶺の花ですが、いつかは袖を通してみたい革ジャンの1つです!

 

ちなみに、僕が初めて買ったバイクはいろいろカスタムを施してカフェレーサー仕様にしていましたが、着ている革ジャンはアメジャンでしたw

まぁ、その当時はそんなこだわり無かったんですけどね!

 

ここまで2種類の革ジャンについて説明しましたが、いずれもバイクカルチャーと密接に結びつき、それぞれの細かいディテールにもしっかり意味があるんです!

何故「ライダースジャケット」と呼ばれるか、その所以が僕の拙い文章でおわかりいただけると幸いです。

 

ここから先日紹介しましたオーダー革ジャンの話と繋がっていくのですが、さすがに長くなりましたのでこの続きはまた後日!

2種類の革ジャンの特徴をいろいろ取り入れてオーダーをした、こだわりの逸品を詳しくご紹介しますのでご期待ください!